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 射水市民病院で呼吸器の取り外しを行った外科医師の行為に事件性があるかどうか、検証がなされているようです。射水市民病院のコメントは、

   患者の皆さま、関係する皆さまへ

 当病院におきまして、末期患者に対する人工呼吸器

の取り外しによる延命治療の中止措置が行われました。

 当市民病院の医師の取った行為について、患者の皆

さまや関係する皆さまに大変ご迷惑をかけ、また、お騒が

せいたしましたことに対しまして、深くお詫び申し上げます。

 今後は、当病院の医師、看護師等職員には、法律や

医業倫理を遵守し、職務に専念するよう指導してまいり

ます。


 と、なっています。詳しい話は警察にしか分からないでしょうから末期患者がどんな症状の末期だったのかも分かりません。悪性新生物(癌)なのか、全身の大火傷なのか、病院で誰かにハジかれて大量出血したのか・・・とにかく治療法がない状態の患者数名の人工呼吸器を取り外した、という事以外は全く分かりません。そもそも取り外したのはどんな種類の人工呼吸器なんでしょう?酸素吸入を助けるためのものか、気管内までチューブを入れるようなものか、それも良く分かりません。ガンセンターの緩和ケア病棟のようなイメージで良いのでしょうか? おそらく末期患者ですから似ている状況だと思います。頭の中にそういうイメージを持って本日のブログを書かせていただきます。

 治療法のない末期に行う医療は延命か緩和か、という選択を迫られるはずです。治療が出来るなら末期ではありません。治療・・・すなわち健康を取り戻せる方策が使える状態ではありませんから、射水病院では機械的なだけの延命を行っていたのだと思います。もしかしたら、呼吸が弱くなったら気管にまでチューブを通して無理矢理呼吸をさせていた、それを取り除いた、という話なのかも知れません。

 延命は確かに機械的な手段で出来ます。たとえ老衰で内臓が弱り、自分の胃液で自分の組織を溶かしてしまうような状態でも、それを吸い出して延命させることが出来ます。胃液が脊髄に沁み込むような状態でも薬物で痛みを抑えられるでしょう。人工呼吸器を気管にまで入れ、胃液で溶かされた白い組織のカクテルがチューブで吸い出され、麻薬で極限の痛みを取り除き、とても生きていると呼べる状態でなくなっても電気を心臓に当てて蘇生することを試みるかも知れません。(ちなみに激痛のあるときの麻薬使用は、効果がまず痛みに対して優先的に発揮されるので幻覚症状のようなものは起きにくいらしいです。麻薬は医療に必要なんですね)

 おそらく件の外科医師が人工呼吸器を取った患者の状態もこんな感じではなかったでしょうか。本人の同意は無かったかも知れません。医療用麻薬が効いてますから、本人の同意を得るのはそもそも不可能な状態です。そんな状態になってから安楽死を考えるはずです。確かに家族の同意は必要かも知れませんが、身内に対して死刑宣告ができるほどハラをくくれる家族は少数派だと思います。家族が死を受け入れていれば可能でしょうが、全員が生きているうちに死を受け入れているわけではありません。

 やはりここで考えなければならないことは、延命か緩和か、という選択だと思います。「なぜ人工呼吸器を外したか、そこに事件性はあるか」という警察の立場で行う調査も必要ですが、医療の立場から「末期患者に対する延命はどこまですべきか、緩和のみを考えるべきタイミングはいつか」というテーマを公論として進めるべきではないでしょうか。行き過ぎた延命処置は、見るのも恐ろしいものです。生の尊厳を保つためにも、どこかで延命をやめ症状の緩和のみを行い、まるで便利な家にでもいるかのような場所で、普段とあまり変わらぬ様子で最後の別れの言葉を家族友人に伝え、残された時間をマシン類に繋がれた末期患者としてではなく、一人の人間として過ごすべきではないでしょうか。

 今現在、緩和ケア病棟を有する病院の数は少ないですが、
<参考・緩和ケア病棟を有する病院一覧>http://www.ncc.go.jp/jp/ncc-cis/pub/index/hospitals_k.html
これから先の末期医療現場では、ヒトの最後の尊厳をかけて、延命と緩和の葛藤の戦いが行われるはずです。射水病院がもし緩和ケア病棟を持っていたら、そもそも人工呼吸器を取り付けていた(気管にまで挿入するタイプという前提で書いていますが)かどうかが疑わしいです。警察がどのような法律でこの件を調査するのか分かりませんが、延命処置違反・即殺人罪決定ではなく緩和ケアという見地を考慮して慎重に報道して欲しいと思います。

<参考・がん緩和ケアマニュアル>
http://www.hospice.jp/oyakudati/ganmokuji.html

 こんなことを素人が口を挟まずとも警察の法医学者が百倍も承知していると思いますが、そんなことを言っていたらブログに書くことなくなりますので、ここは一つネタだと思って堪忍してください。
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